グリーンボンド発行モデル

グリーンボンド発行モデルケース

グリーンボンドガイドライン2017年版では、いくつかのグリーンボンドの発行モデルケースを想定し、それぞれのケースにおいて、発行体やグリーンプロジェクトの性質、グリーンボンドのスキーム等を紹介しています。

CASE 1
風力発電・太陽光発電事業を行うSPCが、事業資金を調達するケース
CASE 2
金融機関が、太陽光発電・風力発電・バイオマス発電等の再生可能エネルギー事業や、省エネ性能の高い住宅その他の建築物に係る融資を行う場合に、融資の原資を調達するケース
CASE 3
廃棄物処理業を営む事業会社が、自社工場内に廃棄物からのレアメタル回収を行う施設を新設するとともに、当該施設に有害化学物質を含む排水の高度な処理設備を付するための資金を調達するケース
CASE 4
製造業を営む事業会社が、自社工場の省エネ性能を高めるための改修資金や、本社オフィスを省エネ性能の高いビルに建て替える資金を調達するケース
CASE 5
自動車メーカーのグループ企業である金融会社が、電気自動車、水素自動車等の低公害車の購入者向けの融資に係る融資債権について信託スキームを活用して証券化し、資金を調達するケース
CASE 6
再生可能エネルギー事業、省エネルギー事業、廃棄物処理事業、気候変動への適応事業としての治水事業等を行う地方自治体が、これらの事業の資金を調達するケース
  • それぞれのモデルケースの具体的な内容は、グリーンボンドガイドライン2017年版 第4章モデルケースを参照してください。
  • 発行モデルケースは例示であり、これら以外にもグリーンボンドが活用できるケースはあります。

グリーンボンド発行事例

環境省では、「グリーンボンドガイドライン2017年版」に適合し、かつ、モデル性を有すると考えられるグリーンボンドの発行事例について情報発信を行い、国内におけるグリーンボンドの発行・投資の普及を図ることを目的に、グリーンボンド発行モデル創出事業を実施しています。
2018年6月時点では、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構、北陸グリーンボンド株式会社、日本郵船株式会社、三菱地所株式会社の4社に、ガイドラインへの適合性が認められました。

case1 クリーンな運輸に関する事業 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 イラスト:都市鉄道利便増進事業として進められている神奈川東部方面線の路線図

  • 2017年度グリーンボンド発行モデル創出事業の1次公募にて選定されました。
  • 2017年11月に、環境省及び確認機関より適合性を確認の上、発行前報告書が公表されました。

プロジェクト概要(調達資金の使途)

都市鉄道利便増進事業として進められている神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線)の以下2路線を新設

  • 相鉄本線西谷駅~JR東日本東海道貨物線横浜羽沢駅付近の連絡線(約2.7km)
  • JR東日本東海道貨物線横浜羽沢駅付近~東急東横線日吉駅の連絡線(約10.0km)
イラスト:北陸地域地方公共団体完全LED化包括事業におけるグリーンボンドの発行フレームワークの事業スキーム図

鉄道建設・運輸施設整備支援機構ウェブサイトより引用

環境改善効果
移動手段が自動車から鉄道に置き換わる(モーダルシフト)によるCO2やNOx排出量の削減
1,800 t-CO2/年
18 t-NOx/年
確認機関
イー・アンド・イーソリューションズ株式会社
株式会社日本格付研究所
Sustainalytics
発行前報告書
発行前報告書PDFデータ

case2 省エネルギーに関する事業 北陸グリーンボンド株式会社

  • 2017年度グリーンボンド発行モデル創出事業の2次公募にて選定されました。
  • 2018年3月に、環境省及び確認機関より適合性を確認の上、発行前報告書が公表されました。

プロジェクト概要(調達資金の使途)

北陸3県の自治体が所有する既存照明設備を、ESCO事業によりLED化するプロジェクト

スキーム図

スキーム内の役割分担
  • 北陸GB1号事業(株):グリーンボンド発行、事業受託代表、資金管理等
  • 北陸グリーンボンド(株):グリーンボンド発行支援、事業モニタリング、レポーティング等
  • 選定事業者:調査、設計、管理システム構築、施工、維持管理等

2017年度グリーンボンド発行モデル創出事業に係るモデル発行事例の
グリーンボンドガイドライン適合性確認業務(その2)発行前報告書より引用

環境改善効果
照明設備のLED化による省エネルギーを通じたCO2排出量の削減
確認機関
株式会社格付投資情報センター
発行前報告書
発行前報告書PDFデータ

case3 環境対応船に関する事業 日本郵船株式会社

  • 2018年度グリーンボンド発行モデル創出事業にて選定されました。
  • 2018年5月に、環境省及び確認機関より適合性を確認の上、発行前報告書が公表されました。

プロジェクト概要(調達資金の使途)

日本郵船の「環境対応船の技術ロードマップ」で予定する投資対象の船舶・設備の導入
①液化天然ガス(LNG)燃料船、②LNG燃料供給船、③バラスト水処理装置、④SOx(硫黄酸化物)スクラバー 等

日本郵船「グリーンボンド(第40回無担保社債)発行に関するお知らせ」より引用

環境改善効果
LNG 燃料船の導入によるCO2、SOX、NOXの削減量(重油燃料⽐年間削減率)
バラスト水処理装置の導入による水生生物の越境移動の防止
スクラバーの導入によるSOXの削減量(排ガスの脱硫率)
確認機関
イー・アンド・イーソリューションズ株式会社
株式会社日本格付研究所
発行前報告書
発行前報告書PDFデータ

case4 市街地再開発に関する事業 三菱地所株式会社

  • 2018年度グリーンボンド発行モデル創出事業にて選定されました。
  • 2018年6月に、環境省及び確認機関より適合性を確認の上、発行前報告書が公表されました。

プロジェクト概要(調達資金の使途)

「常盤橋プロジェクト(※)」A 棟(主要用途:事務所、店舗、駐車場等 述床面積:約146,000 ㎡)の建設事業
※ 「常盤橋プロジェクト」

  • 東京駅周辺で最大となる総敷地面積約3.1ha に及ぶ大規模複合再開発
  • 東京の新たなランドマークとなる高さ約390m の超高層タワーや東京駅前の新たな顔となる約7,000 ㎡の大規模広場等を段階的に開発・整備する国家戦略特別区域の認定事業
  • 街区内の都心の重要インフラの機能(下水ポンプ場及び変電所)を維持・更新しながら10 年超の事業期間をかけて段階的に開発
常盤橋プロジェクト事業概要
事業名称 東京駅前常盤橋プロジェクト(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業)
計画地 東京都千代田区大手町2丁目、中央区八重洲1丁目
敷地面積 約31,400㎡
総延べ面積 約686,000㎡
棟別緒元 対象事業A棟【着工済】 B棟 C棟【着工済】 D棟【着工済】
主要用途 事務所、店舗、駐車場等 事務所、店舗、駐車場等 店舗、変電所、駐車場等 事務所、下水ポンプ所、駐車場等
延べ面積 約146,000㎡ 約490,000㎡ 約20,000㎡ 約30,000㎡
階数/最高高さ 地上40 階・地下5階/約212m 地上61 階・地下5階/約390m 地上1階・地下4階 地上9階・地下3階/約65m
着工(予定) 2018年1月 2023年度 Ⅰ期
2018年1 月
Ⅱ期
2023年度
2017年4月
竣工(予定) 2021年4月末 2027年度 2021年4月末 2027年度 2022年3月
設計監理 ㈱三菱地所設計 未定 ㈱三菱地所設計 未定 ㈱三菱地所設計
日本水工設計㈱
施工 戸田建設㈱ 未定 戸田建設㈱ 未定 三井住友建設㈱
関係権利者 三菱地所㈱、東京都下水道局、㈱大和証券グループ本社、㈱三越伊勢丹、東京電力パワーグリッド㈱、有限会社大手町開発、独立行政法人都市再生機構、他

全体イメージパース(街区北側より)

*イメージパースはB棟も含まれた全体像

三菱地所「東京駅前常盤橋プロジェクトA 棟建設資金を使途とする
「三菱地所グリーンボンド」発行のお知らせ」より引用

環境改善効果
  1. ①東京駅前常盤橋プロジェクトA 棟
    • 省エネルギー(DHC(地域冷暖房)熱利用や太陽光パネルの設置、LOW-E ガラス、LED の自動調光システムの導入)
    • CASBEE 最上位Sランク相当計画(既存省エネビルと比較し、CO2削減効果が見込まれる)
    • DBJ Green Building 認証に4又は5つ星評価を取得予定
  2. ②東京駅前常盤橋プロジェクト 先行供用広場
    • A棟周辺の大規模広場(約3,000 ㎡)を約1/3程度緑化
    • 生物多様性保全に関する取組(ABINC「いきもの共生事業所認証®」、「SITES®認証」を取得予定)
確認機関
イー・アンド・イーソリューションズ株式会社
株式会社日本格付研究所
発行前報告書
発行前報告書PDFデータ