グリーンボンド原則(GBP)

グリーンボンド原則(Green Bond Principles: GBP)

グリーンボンド原則(GBP)は、グリーンボンド発行に関する自主的ガイドラインです。グリーンボンドの透明性の確保、情報開示及びレポーティングを推奨し、市場の秩序を促進させるため、2014年1月に策定され、その後逐次改訂がおこなわれてきています。GBPの事務局は、国際資本市場協会(ICMA)が担っています。GBPは、グリーンボンドの国際的な基準として一般的に認識されています。

GBP(2018年度版)は、次の4つの核となる要素で構成されています。GBP(2018年度版)における改訂事項の概要は、こちらをご覧ください。

1. 調達資金の使途

  • グリーンプロジェクトの対象区分を例示
  • 適格性のあるグリーンプロジェクトは、5つの環境目的(①気候変動緩和策、②気候変動適応策、③自然環境保全、④生物多様性保全、⑤汚染対策)に資するものとして規定

2. プロジェクトの評価と選定のプロセス

  • グリーンプロジェクトの選定基準やプロセス等について、投資家に伝達すべき点(環境面での持続可能性に係る目標、グリーンプロジェクトとして判断するプロセス、適格性の基準)を規定

3. 調達資金の管理

  • 調達資金は別勘定で管理すること、および、管理の透明性確保について規定

4. レポーティング

  • 調達資金の使途に関するレポーティングの内容等について規定
  • 特に、調達資金全てがグリーンプロジェクトに充当されるまで、また、その後も大きな状況の変化があった場合は、適時に調達資金の使途に係る最新情報を公開するべきと規定
  • プロジェクトによる効果の測定にあたっては、定性的にまた可能な場合は定量的に行い、その定量的な測定の方法論および、または前提条件を開示することを推奨

上記4つの核となる要素には含まれていませんが、GBPは外部レビューについても定めています。グリーンボンドの発行体は、GBPの4項目と整合していることを確認するため、外部レビューの実施を推奨しています。

また、外部レビュー機関によるレポートの内容と情報開示、外部レビュー機関の専門性と倫理的基準に関する自主的ガイダンスを定めた「外部レビューに関するガイドライン」が策定されました。同ガイドラインでは、外部レビューのサービスとしてセカンドパーティ・オピニオン、検証、認証、スコアリング/レーティングの4つを定義した上で、外部レビュー機関が備えるべき5つの倫理的・専門的観点からの原則として、①整合性(Integrity)、②客観性(Objectivity)、③専門的能力および適切な配慮(Professional competence and due care)④機密性(Confidentiality)、⑤専門家としての振舞い(Professional Behaviour)をあげています。これらの原則に基づき、以下のことが外部レビューに求められています。

  • 外部レビューを実施するための組織構造や実施手順、外部レビュー実施のために必要な経験や資格を有するスタッフの配置
  • 外部レビューの目的・範囲、独立性と利益相反に関する声明、定義、分析のアプローチや手法、レポートのアウトプットなどに関する情報の開示
  • グリーンボンドの要件に合うプロジェクト分野に関する専門性、環境面での利点の評価、インパクトや関連するリスクに対する評価、グリーンボンド原則との整合性の確認

尚、参考までにGBPの日本語版(2017年)は、こちらをご覧ください。

参考文献

  • ICMA (2018) ’Green Bond Principles Voluntary Process Guidelines for Issuing Green Bonds’
  • ICMA(2017) 「グリーンボンド原則 2017: グリーンボンド発行に関する自主的ガイドライン」
  • ICMA (2018) ’Guidelines for Green, Social and Sustainability Bonds External Reviews’